日本終了のお知らせ

やっとこさ、日本沈没の上下巻を読み終えました。
日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)日本沈没 下 (小学館文庫 こ 11-2)
日本近海の地殻状況及び沈没しうるメカニズムに関して、恐ろしく詳細にマニアックに記述されておりますのは圧巻です。沈没の過程も大局的及び局所的な視点から書かれた場面が共にありまして、リアリティを高じさせます。
また、沈没しうる高い可能性に直面した時の政治的経済的局面の動向、日本民族大移動や極東地域の情勢変化に伴う国際的な思惑の交錯も恐ろしくきっちりイメージされておりまして、時折脳みそフル回転させないと読みこなせない事もあったりなかったり。


現実問題、日本国民1億2.7千万人が、そうやすやすと国外退避命令に従うものかは、考えちゃいますね。また、どこまで退避させる事が可能かも、小説中ではやや楽観的進行のようにも思えます。
少なくとも、美しい国とか高貴な詩的表現では賄えませんな。