きっともっと大長編になりえた?

今回読み終えた本は…3ヶ月以上前、去年末くらいに買ったと思われる本。
丸善をブラブラしていて、あんまり読みたい本がないもんだなぁと思っていたら…一角に、小松左京先生のコーナーができていて。勿論、追悼の意味を込めてでしょうけど。
思い返すとこのSFの巨匠の作品をきちんと読んだことがなかったので、買ってみたのでした。

首都消失 (上) (ハルキ文庫)

首都消失 (上) (ハルキ文庫)

首都消失 (下) (ハルキ文庫)

首都消失 (下) (ハルキ文庫)


物語イメージ的には日本沈没と似ております。
首都圏周辺の機能が突如停止したら、日本はどうなるのか。
首都なくして国内の政治を、現状の憲法・法律にのっとって矛盾なく再興させる術はあるのか。
同時に外交はどこが責任をもって交渉しうるのか。その状況に対する外国諸国の反応は?
大きな打撃を受けうる業界は?
登場人物を介して、すばらしく具体的にシミュレーションされております。
日本第二の経済都市の大阪を差し置き、名古屋にとある重要組織の本部が置かれたのは印象的でした。


雲自体は、物理的にどういったものなのかは結局完全には記述されてない感じでしたけれど…結局宇宙からきたナニカ、ってことなのかなぁ?何かの地殻変動に伴う、重力場異常かと予想してたんだけども…。


雲の中がどうなっているのか想像すると・・・かなり、怖いかもしれない。
大変興味深く読ませて頂きました。