不思議な感覚のする物語

不思議な感覚というのは・・・よくある、リアルな夢を見た時のような、現実との境界が曖昧なままで進行するストーリー。

ダンシング・ヴァニティ

ダンシング・ヴァニティ

最近はずっと、読書の時間というと、短時間的かつ稀に起こる、電車での移動中しかない。
そんな中でこの本を読んでいると・・・文字通り反復文体なので、しおりがなかったら、本当にどこまで読み終えたのかが分からなかっただろう。
ある意味、冗談かとも思ってしまったけど。


それにしても、なんという・・・。
こんな難しい物語、真似して書こうと思っても、まず書けないよなぁ。
夢と現と反復と。老化と想起と朦朧と。
最後の方、『敵』を思い出しました。

敵 (新潮文庫)

敵 (新潮文庫)


「しかしどの選択肢を選ぼうがまたこの病室へ、つまりは自身の死へと戻ってくるのは確かなことだ」
深いなぁ。