年の瀬の読書
持て余した時間を有効活用したいものです。
DSのレイトン先生箱をやるというテもありますが、それはそれで何かむなしい。
で、何しようかなぁと。
そういえばここんとこ、電車での移動時間みたいなものがあまりないので、買っておいた本が全く消費できていなかったのよね。
さらに読んでた本、少し分厚めだったので、気長に読もうと思ってたら余計に億劫になってたのよね。
てことで、この際一気に読んでしまおうと思ったのがこちら。
- 作者: サイモンシン,Simon Singh,青木薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/05/30
- メディア: 文庫
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別に数学の専門家じゃないし、具体的な中身が理解できるつもりで買ったわけではありませんが・・・。*1
そもそもかなり恥ずかしながら、現在、フェルマーの最終定理が証明されているのかどうかも知らなかったのよね。証明されたと聞いたこともあったし、間違いがあったと聞いたこともあって、真偽のほどが。
この本のすばらしいところは、特に専門知識を持っていなくても、証明の流れがなんとな〜く分かるところだと思います。
複雑な定理を、非常に分かりやすく言い換えてくれているからですかね。
例えば、第一不完全性定理。
すべての無矛盾で帰納的な論理式の集合について、ももに属していない機能的な単項述語記号が存在する(はの自由変数である)。
一般人で、この文の意味が「ははぁ〜ん」と分かった人はウソップです。
これが、次のような命題に言い換えられています。
公理的集合論が無矛盾ならば、証明することも反証することもできない定理が存在する。
まぁ、多少は分かりやすくなったような。さらに本には説明が書き加えられていて、「私はウソツキだ!」ということを証明できない、ってことらしい。確かに、確かめようとしても延々と自己矛盾するので、証明も反証も意味がない。
そんな感じの分かりやすい説明で、フェルマーの最終定理が証明されるに至るまでの物語が、感動的に綴られている訳です。
が、そんでも理系の数学寄りの人でないと、読み流さないといけない部分はあるかもしれないなぁ。
えーっと、ではいつものなるほどうポインツ。
・「時計って、12と60を法にした算術だよね。」・・・そういえばそうじゃん!!あまりに普段ナチュラルに計算しすぎてて気づかんかった!
・フライの理論
フェルマーの最終定理が×→フライの異常な楕円方程式*2が存在→異常すぎて、最大級の対称性を持つモジュラー形式ではありえない→谷山=志村予想より全ての楕円方程式はモジュラーなので、矛盾。
逆に、谷山=志村予想が成り立つなら、フェルマーの最終定理は成り立つ。
・地図の塗り分け4色問題の証明は、コンピュータでなされた。この審査は、同じプログラムをほかのコンピュータに読み込ませ、同じ結果が出ることでなされた。
こんな力技、エレガントでも何でもないよなぁ・・・。
・フェルマーが「私はこの命題の真に驚くべき証明を発見した!」の記述はよく言われるが、本当に証明を持ってたんかいな・・・?
てとこです。