漠然としてた価値を記述してくれた
日光巡りの最中、読み終えた本。
- 作者: 岡嶋裕史
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/05/17
- メディア: 新書
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多分、読む本を探してて衝動買いしたんだろうなぁ〜。
ちなみにおかげさまで、未だにiPhoneの契約は続けています。
どっちかというと、旅に出たときに非常に役立ちます。暇つぶしツールとしても、至上です。
このiPhoneが、ただの進化型携帯として広く知られているだけでなく、技術的な意味合い、日本的携帯会社の戦略的意味合いでも重要な意味があるということは良く知られています。
それはなぜか。以下、本書によると
・携帯電話の居場所を電話機からオーグメント(人間の知的能力を増幅させる機器)にシフトさせるものである。
・ユーザーインターフェースが斬新である。マルチタッチが斬新である、という意味ではない。
そもそも世の中が便利になっていく過程で、情報機器は増えすぎた。結果として多種多様な扱い方・ユーザーインターフェースの種類が増えすぎてしまい、その扱い方が多岐に渡るゆえの不便さが逆に露呈してしまっている。
解決策として情報機器を扱うためのインターフェースを集約する必要がある。*1そのためには・使いやすいこと・汎用性があることの背反する条件を満たすインターフェースが必要になる。最近のところ、インターフェースに関する技術はキーボード・マウス以来、革新的なものはなかった。
同じ操作感覚で多岐の情報機器が扱えるようにしたものをフェデレート端末と呼び、iPhoneがそれになり得る。
というような点があるらしい。この感覚は、なるほどと。
様々なスケールを持つインターフェースを、拡大・縮小機能を利用して汎用的に使えそう。
その他、なるほどポインツなど。
・Web2.0っぽい技術・・・Ajax、RSS、マッシュアップ、フォークソノミー。
・個人的にはなんとなくアノマリー的に知っていた、ユーザーが増えるごとにその価値が増えていくというモノ=ネットワーク外部性というらしい。ネットワークの価値は、その参加者数の2乗に比例する、コストは参加者数に比例する=メカトーフの法則。(これがあるから、日本の携帯会社はとにかくユーザー数を増やすために、0円で携帯を売るようなことをする)ただし、n対n型の相互ネットワークについて。
・1対n型のネットワークに対しては、ネットワークの価値は参加者数に比例する=サーノフの法則が成り立つ。アナログTV配信のようなもの。
・iPhoneにバイオメトリクスを実装して、指紋認証する、とあるけど・・・できるの?外部機器なしで。iPhone上でポイントカードを統合して、情報を赤外線インターフェースなどを通じて読み書きする、とあるけど・・・赤外線ついてなくね?未解禁のBluetoothくらいじゃね?ちゃんとiPhoneのスペック見てるの?
・取引相手の信頼性が得にくいので、サービスとして情報に強制的に課金するような方式が取りにくいインターネット網に対して、携帯電話網は通信事業者がオーソライズして信用を担保しているので、課金しやすい。
というところでしょうか。
うーん。衝撃のビジネスモデル、とか言いつつ、iPhoneとしての衝撃的なビジネスモデル、というものが何なのかは、焦点がぼやけてよく分からなかったかも。
とか書いてたら自宅に電話が。
コミュファ光を引くことができるようになったから、フレッツから切り替えろ、と。PC5台以上使う場合は料金が高くなるというから、グローバルIPの割り当て数にからんで高くなるの?と聞いたら分かりません、だと。お前それくらい基本だろうと。
メカトーフの法則、ねぇ。