久々に化学的思考
仕事断らない体質のせいで多忙極み、本読む間隙皆無に候。
さすがに体調がおかしくなりつつあった(というかなった)ので、強制的にゆったりモードへ。仕事放置もやむなし。
で、ボチボチ読み終えた本。
結晶とはなにか―自然が作る対称性の不思議 (ブルーバックス)
- 作者: 平山令明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/20
- メディア: 新書
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久々に読みたい本がなくなったので、無理やり探そうとしてたところ・・・地元の本屋で、あえて読むならこの本か、ということで選択。
結晶といえば原子・分子構造。
昔、高温超伝導にも関連できた研究をしてた頃には、立方格子を前提にしてシミューレションをしていた覚えがあるので、その他の格子空間だとどういう変化がありそうなんだろう?と思ったことはあった。でも、結晶みたいな話は高校化学の知識範囲を出ないので、とりあえず基礎的なところを読んでみようと思ってみたのがきっかけ。
想定してた内容とは微妙に違って、結晶の作られ方の基礎の基礎的話や結晶を作る力(イオン・共有・ファンデルワールスとかそういう)の話、そして原子・分子を規則的に埋め尽くす空間操作の種類について。
へぇーと思ったのは・・・
・単位胞を作って規則的に空間を埋め尽くす方法は、3次元空間でも230種類しか独立に存在しないということらしい。
・結晶の対称性を分類する記号(のうちメジャーなもの?)をHM記号というらしい。pが単純格子だとか、mが鏡面対象だとか、1は1回対称(何も操作しない)だとからしい。p1m1だと、単純格子でy方向にだけ鏡面変換?
・炭素原子は、ダイアモンドが立方晶で、黒鉛が六方昌で。
・たまに、結晶の現象論と社会的現象を結びつけようとしてくる。
のあたりですね。
我が母高校の場合、物理を選択すると化学は途中から全く勉強しなくなってしまったけどもなぁ。
こっちの世界はこっちの世界で面白そうだなぁ。
理論と現象がスッキリとかみ合う場合というのは、非常に感慨深いことですね。