たまにはきかがく

本日「球面四角形」という、運悪く昔の日付横Wordに引っかかってこのBlogを訪れた方がいらっしゃいます。
勿論日付横Wordの内容がBlog本体に書かれているのは稀なので、ご愁傷さま・・・。
というのも申し訳ないので、「球面四角形」で1番目にググられるpdfの中身の一部を、自分なりに解釈したものを書いてみようと思う。
ここでなんと、はてなには「おえかき機能」とかいふなるものがあるそうなので、こいつを有効活用してみようと思う。
内容はイメージを優先しています。細かいツッコミはいりません。

ラジアンってなんなのさ

直角っていうと90^\circ!とかいって、二つの線に挟まれた角度の大きさを読むじゃない。
でもさ、線が円の半径だったとするじゃない。二つの線の角度がひろがると、円弧も同じ割合で増えていきそうじゃない。
実際これが正しいとして、角度と円弧長が比例してるとみなしちゃえばいいのさ。


円の一周は360^\circ。このとき円弧長=円周は2\pi r。(rは勿論円の半径)
円が半円になれば比例して、\frac{1}{2}\cdot360^\circ=180^\circ。円周は\frac{1}{2}\cdot2\pi r=\pi r
割合で言ってるだけだから、どっちで表現しても同じ。
なら、いっそ角度は^\circでなくて円弧の長さで表しとこう。rはめんどいからr=1にしとこう。
これがラジアン

球面上なのに直線

普通直線っていうと、2つの点を最短距離で結んだものらしい。
この考え方を球面の2点で考えると、最短距離は大円になる。
大円ってのは。球面ってのはどう切っても切り口が円になるけど、その円が、球体の「ど中心」を含んでいるもの。

二角形??

球面の上じゃ、違う「直線」を2本引くと、大円2つになる。
これは、「2本の直線」なのに、「2つの点」で交わってる!角度が2つしかない!
平面じゃありえないこの図形。二角形。しかも辺の長さは半円で等しい正二角形しかなりえない。
面積はどんくらい?
2辺のなす角をラジアン\alphaとしよう。
球体は、2種類の正二角形2つで成り立っている。
球体の切り分け方は、大円の交点をよく見ると分かる。一周の角度2\piが、角度\alpha\pi-\alphaの割合で区切られているだけ。
結局、球面の面積を半分にした後、\alpha:\pi-\alphaで分割した\alpha側を取ればいい。\frac{\alpha}{\alpha+(\pi-\alpha)}ね。
したがって、角度\alphaの正二角形の面積は、球の半径をrとして
4\pi r^2\cdot\frac{1}{2}\cdot\frac{\alpha}{\pi}=2\alpha r^2
となる。

じゃあ、球面上での三角形は?

これは、考え方だけの問題。
とりあえず、3つの角がそれぞれ\alpha ,\beta ,\gammaラジアンで表されるとしてみる。
まず、角\alphaの二角形を考えると、下図の右上みたいな部分の面積が2\cdot2\alpha r^2=4\alpha r^2で求められる。これは、単に2つの二角形。
じゃあ次に、角\betaの二角形を足してみる。すると、下図の左下みたいな部分の面積になる。
これは何かっていうと、角\alphaと角\betaの二角形が2つずつになってるぽい。ぽい、というのは、三角形の部分が2重に重なっちゃってるから。
そしてさらに、角\gammaの二角形を足そう。下図の右下だが、もはや何が何だか分かるまい。
でも角\betaの時から類推するに、三角形のところだけ3重に重なってて、他の部分は重ならず、1枚の球面になっている!!!

だから。それぞれ\alpha ,\beta ,\gammaの二角形を2つずつ足したものは
4\alpha r^2+4\beta r^2+4\gamma r^2
で、これから球面を1枚だけペリっとはがそう。
4\alpha r^2+4\beta r^2+4\gamma r^2-4\pi r^2
これは何???これはアレだ。三角形が2重に重なっているもの、が裏表2つだ。

だから、これを\frac{1}{4}してしまえば、1つの球面上の三角形になる訳だ!!
\frac{1}{4}(4\alpha r^2+4\beta r^2+4\gamma r^2-4\pi r^2)=(\alpha+\beta+\gamma-\pi)r^2

ほほう・・・つまり球面四角形面積とは・・・

2つの球面三角形の面積を、足しちゃえばおkですかね?
2つの球面三角形内の角度を\alpha_1,\beta_1,\gamma_1,\alpha_2,\beta_2,\gamma_2とすれば、
(\alpha_1+\beta_1+\gamma_1-\pi)r^2+(\alpha_2+\beta_2+\gamma_2-\pi)r^2=(\alpha_1+\alpha_2+\beta_1+\beta_2+\gamma_1+\gamma_2-2\pi)r^2
これをできるだけ簡単に表現するなら、
(球面四角形の内角の和-2\pi)r^2
とかなって、辺の長さなんか関係なく、面積が求まっちゃうんだね!へー!


ここまでだけの話だったら正弦定理も余弦定理も関係なさそうやね。