本読む時間確保したいのよね

これまた、どっかから父親が入手してきた本。
単なる生物系科学本だろうとタカをくくっていたら、新聞とかhttp://trendy.nikkeibp.co.jp/lc/cover2/080806_dokusho08_01/index2.htmlとかで紹介されているような、ベストセラー本だったらしい。全く、どっからこういう本の情報得てきてるんだろう。

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

個人的に生物は、受験科目としては記憶系だったと思うので、非常に苦手でした。
優性の法則のような、論理が絡む話なら好きだったんですが、ほとんどそういう場面ってなかったような。


ということで。へぇ〜と思った事項を箇条書き。ネタバレ的なものも含む。
・生物を「自己複製機構を持つもの」と定義したとき、ウイルスは生物か?という問いかけは、純粋に興味深い。
・単なる一般知識としてメモ書き:DNAことデオキシリボ核酸の構成物の種類は、アルファベットでATCGの4種類。うち、AとT、CとGは必ず同数存在し、相補的な自己複製機構を暗示している。
シュレディンガーがこんな分野の本に出てくるとは、不意を突かれた・・・。原子のサイズの世界と生物のサイズの世界を一通り説明した後、「さて、原子はなぜそんなに小さいのでしょうか?」・・・原子の統計学的なふるまいを小さくし、制度の高い秩序ある構造を構築するのに必要。
・生物は常に「動的な平衡状態」を保っている。生物を構成する高分子は、常に壊されながら再構築されている
・細胞生物学はトポロジーの科学であり、ここでのトポロジーとは物事を立体的に考えるセンス、らしい。
・単なる一般知識としてメモ書き:ES細胞はあらゆる細胞に分化するポテンシャルをその内部に秘めている・・・が、ES細胞だけから完全な一個体ができることはない。分化能はあるが、全能性がある訳ではない。


しっかし、こういう系の本って、全く本質でない、研究所の辺りの風景描写とか季節柄の描写とかがあるけど、別にいらんような気がするなぁ・・・。なんか、萎えちゃう。
本題が理解できる程度に、そっと注釈的背景描写(学問的背景、歴史的背景)があるのは勿論嬉しいんですが、風景描写はやっぱいらないかも。