その頃自分は

今回読み終えた本は、珍しく未来屋書店で買った本。

いつもはイオンの未来屋書店で平積み本を眺めることはまずないのですが、たまたま機会があったときに買いしました。 

東芝の悲劇 (幻冬舎文庫)

東芝の悲劇 (幻冬舎文庫)

 

多かれ少なかれ恨み節的な気持ちもあったかもしれないが、要するに前も書いたけど人生万事塞翁が馬。これに尽きる。

東芝が大きな粉飾決算などにより状況が非常によろしくないということは報道で知っていたのですが、一体どんな粉飾があったのか?という点が分かるかもしれないという思いからの衝動買いですね。

 

自身としては、単刀直入にどんな粉飾を行ったのか、を知れれば良いだけだったのですが。「20年に及ぶ取材から」という裏表紙書きから予想されるようにジャーナリズム的な「人」に注目した登場人物の人生経歴がダラダラと書かれている面があり、その意味では少し遠回りな書き物だったかも。

 

粉飾の要点としては、パソコン事業でのバイセル取引による利益の水増しね。

一番面白かったのは、258-259見開きで印刷された月別売上高、営業利益のグラフ。2005~2015の間見てみると、始めは小さい山だったのが、だんだんと発散振動みたいな形になり、手が付けられなくなってくるのがよく分かる。

自分が面接プレゼンした頃は・・・2005年くらいだから、まだまだバイセル取引には手を染めていないころだったんだなぁ。まだグラフ形はノーマル。

それがだんだん異常が積み重ねられ・・・10年後には手のつけようのないアブノーマルな収支構造になったと。

 

しかし、これだけ大きい企業となると、国も威信をかけて公費投入して、無理やりにでも助け起こしにきてくれるんだなぁ・・・・。

なんか、黒い、ヤなかんじ。